資金不足や借入金で苦しい経営者
会計顧問の仕事をしていると
借金の相談も当然にあります。
借金の相談を受けた場合に、
安易に答えていいものかどうなのか
悩んでしまう場合もあります。
どうしてお金が必要なのか、
いくら必要なのか、
どうやって返済していくのかなど
色々考えてからでないと借りられません。
昔は、銀行が、
なかなかお金を貸してくれませんでしたが、
今は、返せないような経営者でも
意外に借してくれます。
行政なども、銀行を通じて
簡単に融資しています。
また事業主用のカードローンなどもあるので、
お金は借りやすくなっているようです。
ですから、借りる側、借金を申し込む側は、
慎重に借りなければならないと思います。
借金がどんどん増えてしまう経営者もいます。
会計事務所に相談してから、
借金をする経営者も多いですが、
私たちに、何の相談もしないで
借金してしまう人もいます。
その方が我々も楽でいいのですが、
「それでいいのかなあ?」
なんてことも思います。
借りる時には、借りられることばかり、
今の危機を乗り越えることだけ
考えてしまいます。
その後の返済のことも考えないと
借金できません。
関与先には、
それをよく言ってあげないといけないのですが、
「とりあえず、今金が必要なんだ!
今借りられなかったら終わりなんだよ!」
と言われてしまいます。
そうなんでしょうけど…、
そうならないように
日頃のお金の扱いが重要になるのですけど…
ね…
お金が足りなくなった時、
ほんと、どうしたらいいのかわかりません。
借金するしかないんですかねえ?
住宅ローンの学習も必要
借入のこと、
利息のことなどの勉強もしなければ
顧客の相談に乗れません。
アドバイスもできないでしょう。
住宅ローンアドバイザーなんて
嘘っぽい民間の資格もあるくらいで、
借金の知識は大変必要とされるものです。
経営や家族の住宅ローンの相談もありますから、
住宅ローンの知識は必要でしょう。
住宅ローンをするのにも
会社員と役員や自営業者とでは、
いろいろとことなることもありますので、
住宅ローンの本を読めば
そんな知識も付きます。
元利均等法、元利均等の返済のこと、
借り換えのこと、
保証料のことなどの知識も必要です。
借入金相談のアドバイス
経営者が借金をするのは、
事業用資産の購入の為に借金をする場合や、
経営資金が足りなくなった場合などです。
事業に使うお金が足りないので
借りることになりますが、
物を買う為の借金の場合には、
その物が、どれだけ収益を生むものなのか?
耐用年数はどのくらいなのかも
考えないといけないのでしょう。
これは全経簿記上級の原価計算などで
学習するようなことですが、
そんな損益計算に関する知識も
忘れてはいけないと思います。
リースがいいか、
借金して買うべきかなどという相談も
よくされますので、
金融の知識、簿記の知識は
こんな時にも使われます。
返済して金がないのに、なんで税金が!
借金が多い事業者は、
売上入金があっても 返済に回ってしまうので、
手元にお金が残らないことが多いです。
それでも、決算をすると所得税や消費税などの
納税すべき税額がでます。
「カネがないのに、
どうしてこんなに税金払うことになるんだ!
おかしいじゃないか」
とすごまれることがあります。
それと同時に、こちらの決算料の請求もするので
余計に怒るのです。
元金の返済部分は、費用にならないんだから、
仕方がないといっても理解してもらえません。
顧問先が、借金返済で苦しんだり、
税金の負担で苦しむことは
会計事務所としても苦しいです。
でも、その問題は事業主でないと解決できないし、
事業主が避けるべき問題だと思います。
でもそうならないようにアドバイスすることも
会計事務所の役目なのかもしれません。
事業者の借金の問題は、
経営者も会計事務所も共に苦しい問題です。