経理・記帳指導
事業を始めたばかりの経営者から、
顧問の依頼が来た時に、記帳指導をすると思います。
簿記を全く知らない人に、
帳簿の書き方を説明することは大変です。
それに経理は無駄だと、覚える気がない経営者に
帳簿の書き方を教えることは難しいです。
なんでこんな面倒なことをしなければならないんだ!
あんたらやってよ、と
記帳代行の仕事になることもあります。
その場合でも、元帳を作る為の
振伝は無理でも
入出金伝票は書いてもらいたいです。
勘定科目の説明や 決算書のことを話しても、
関心がない人に教えるのは難しいです
料金をもらって、
すべてこちらでやる記帳代行をした方が楽です。
しかし、記帳代行をする場合でも、
得意先元帳、仕入帳、外注費帳などの
補助簿の作成は事業者側で
書いてもらわないといけません。
簿記は いらない
出来たら事業主には
簿記初級か3級くらいの知識を持っていただけると助かります。
「簿記検定を受けて」なんてことはいいませんが、
簿記の本をちょっとでいいから読んで欲しいです。
本人の為です。
日商簿記3級は
検定の中では簡単な方と言われますが、
そんなに簡単ではないと思います。
一日の勉強時間にもよりますが、普通にやっても
2か月か、3か月はかかるんじゃないでしょうか?
今の簿記は難しいですから。
ですから、経営者に日商簿記初級や3級を取らないと
経営はできないから絶対にとれ!とは言いません。
でも、簿記検定を受けなくていいのですが、
簿記の知識があるようでないと
経営をしていくのは辛いと思います。
事業をする場合には、必ず決算書を使います。
損益計算書、貸借対照表のことは
理解しなければなりません。
借入の時だって、従業員を雇う時だって、
機械設備を買う時だって簿記や経理の知識は必要です。
・資金があるのか、儲けがあるのか。
その資金を使っても平気か、
その儲けで、いくら設備資金に充てられるのかなど、
自分の事業に関するお金のことがわからないと
事業を続けることはできないんです。
・経営をするにあたって、
どのくらい儲けを出せるのかなどの
損益がわからないといけません。
・得意先元帳における得意先の売掛金管理は
かなり重要です。
・受取手形が何かわからないと
資金的にこまることもあります。
我々会計事務所も、
少しでも簿記の知識がある経営者の方が、
経営指導もしやすいです。
経理はくだらない仕事だ!
今でも、男の経営者の中には、
事務処理は女の仕事。
経理は女の仕事で、男がやるもんじゃないと、
女や経理の仕事を馬鹿にする男もいます。
そんなことはないと思います。
部屋の中で、きれいな格好で電卓たたいて、
文字書いてりゃいいんだから、
と、馬鹿にするんです。
ふざけるな! 経営者にとって、
会計帳簿が、どれだけ重要かわかっていないのか!
税金払う為だけに、経理をやっているわけじゃない!
借金する時にも、決算書は必要なんだよ。
いくら借りられて、
いくら返していけるかもここから読み取るんだ!
取引先に いくらツケがたまっているかもわからない様じゃ、
馬鹿だろう。
販売価額を決めるのも、
機械を買い替えるのも、
人を雇えるかどうかも
経理をキチンとやっていないと分かんないんだよ。
そういう普段 われわれを馬鹿にしている奴に限って、
「カネがない、何とかしてくれ」と
泣きついてくることが多いです。
経営者には、簡単な簿記や経理の本でいいですから、
読んでおくことを勧めるべきだと思います。